私が美しいと思うこと。
高野文彰 #013

ランドスケープ・デザイナー

高野文彰

“デザイン”を通して、
北海道の雄大な景観を
より美しく描く。

十勝を拠点に日本全国から海外までの公園や
庭園の企画・設計やデザインを手掛けるデザイナーの視点。
その目は北海道全体に注がれ、大きなキャンバスで独自の“美”を追求し続けている。

5年ほど前に東京から北海道へ移転してきた際、まず初めに感じたのは北海道には北海道のランドスケープ・デザインがあるのではないかということでした。東京の都市型のランドスケープや京都の日本庭園とも違う北海道ならではのランドスケープ。その答えをいくつかのガーデンショーを手掛ける中で見つけられたような気がしています。一般的なランドスケープ・デザインはまず建築物が先にあり、その上で庭園などの空間設計を行います。しかし、雄大な自然が広がる北海道はそれ自体を含めて大きなキャンバス。景色がマスタープランとなり、手掛けるデザインも単純に施設を足し算するのではなく、不要なものを引き算し、潜在的に眠っている美しさを引き出すデザインに変わりました。それにランドスケープにおける美しさというのは単なる色や空間に限らないと思うんです。その場所にはそこに住む人をはじめ、さまざまな人の思いがあり、僕らはそれを形にしてまとめあげるのが仕事だと考えています。これまで十勝と大雪で開催してきた「北海道ガーデンショー」でもまず大切にしてきたのは、いかに会場となった町の人たちが誇れる場所をつくれるかということ。庭というのは長い時間をかけて、みんなで慈しんで愛でていくものです。今後も世界に誇る美しさを持つ北海道で、他では真似できないランドスケープを展開していきたいと思っています。

=PROFILE=
高野ランドスケーププランニング取締役会長。1990年代初頭に東京から音更町に会社ごと移転し、十勝千年の森などを手掛ける。「北海道ガーデンショー2015大雪」名誉ディレクター。国体などで活躍する馬術選手でもある。

EZO裏バナシ

  • 一般的なガーデンショーと違い、「北海道ガーデンショーは競わないのが特長」と髙野さん。「順位をつけるには同じ条件下であることが必要だが、ここでは好きな場所で作品をつくってもらう。そうすることで風景と一体となった作品が生まれる」と語る。

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