EZOの泡の酒。
増毛フルーツワイナリー #01

増毛のりんごが生きています!

増毛フルーツワイナリー

札幌と留萌を結ぶ国道231号線。通称「日本海オロロンライン」で増毛町に入り、そこから少し内陸に向かうと町が誇る一大果樹園が見えてくる。この果樹園の一角にあるのが、『増毛シードル』の製造・販売を行う「増毛フルーツワイナリー」だ。「もともとはりんご農家だった祖母の土地で、離農後は更地になっていたんです」という堀井拓哉さんがこの地でシードルを造り始めたのは今から8年前。きっかけは「大学卒業後に留学したカナダで農家さんがシードルを造っているのを見て、自分にも祖母が残してくれた増毛の土地があり、その周囲にはたくさんの果樹園もある。自分もチャレンジできるのではないかと思った」と振り返る。
 帰国後、北海道ワインで1年間の修行を積むなど知識と経験を重ね、5年かけてようやく果実酒の酒造免許を取得。「当時はまだご当地のシードルが珍しく、あったのはニッカのシードルくらい」という中で目指したのは「日本のシードル」だったという。「シードルは世界中で造られていて、その土地ごとの食文化に根ざしています。『増毛シードル』も海外を真似るのではなく、地元の果樹園に協力してもらい、その土地ならではの味を楽しめるものにしたかった」と話す。『増毛シードル』は9月から12月にかけて収穫される増毛産のりんごを2月まで追熟させ、でんぷんが完全に糖化した状態で絞り、タンクで発酵させていく。「そもそも果実酒って原料の果物自体がその年によって出来が変わりますし、同じ品種でも果樹園ごとに微妙に味が違うんです。だから、その時々でお酒の味も異なるのが当たり前で、『増毛シードル』も小さなタンクで小まめに仕込んでいるので、ぜひそのたびに異なる味を楽しんでほしいです」。
 口コミで評判を呼び、今では全国のレストランや販売店からも問い合わせが来るという『増毛シードル』。聞けば堀井さんの祖先は福井県から増毛に入植されたそうで、それも造り酒屋だったとか。りんご農家と造り酒屋の系譜を持つことに「もしかすると運命だったのかもしれませんね」と笑う堀井さんのシードルは、その笑顔のように弾けた炭酸が喉も気持ちも爽やかに潤してくれる。

EZO裏バナシ

  • ラベルに仕込んだタンクの順番を表す4桁の数字を記載。数字が違うとタンクも異なり、また違う味わいを楽しめる。

  • 『増毛シードル』の醸造所にはショップも隣接。発酵期間によってアルコール度数の異なる「甘口」「中口」「辛口」の3種類を製造・販売している。

    増毛町暑寒別184-2 TEL.0164-53-1668 営業時間 10:00〜17:00 定休日 火・水曜
    http://www.mashike-winery.jp

  • 奥様の暁さんと夫婦でシードル造りを始めた堀井さん。昨年末には息子・蒼太くんが誕生し、現在は家族3人で増毛に暮らしている。

  • 2月に全てのりんごを絞り、小分けにしてシードルを作っている増毛フルーツワイナリー。昨年は用意していた分が年末に無くなるほど人気を集め、堀井さんも「オープンして初めて売るものがなくなった」と笑う。

  • 増毛フルーツワイナリーの堀井さんご夫婦は、自分たちでもりんごを栽培。敷地内には人気品種の「旭」をメインに100本もの苗木が植えられ、「いつか自分たちが育てたりんごだけのシードルも作ってみたい」と夢見ている。

  • 「次はシードルを蒸留してつくるアップルブランデーに挑戦したい」と語る堀井さん。課題はりんごの確保だといい、「もっと傷モノでもいいので処分するようなりんごを有効活用していきたい」。

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